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のまる
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麻のチクチクってなんでなん?もう直らないの?

この記事でわかること
  • 麻製品がチクチクする原因
  • チクチクの改善方法

涼しげで独特の風合いがある麻。

サラッとした肌触りが好まれて、洋服やシーツなど幅広く使われています。

使えば使うほど増すしなやかさ柔らかさが魅力ですよね。

そんな麻製品、着てみたらチクチクすることはないですか?

前に買った服は大丈夫だったのに、どうして今回はチクチクするの?

これってどうにかならないの?

痛いような痒いような…

あれってなんなんでしょう?

それラミー(苧麻)の仕業かもしれません。

ラミーって何?

この記事では繊維製品品質管理士の筆者が、麻がチクチクする原因と改善方法を紹介します。

チクチクしてもう着れないと諦めてた人はぜひチェックしてみてください!

結論
  • 特にラミー(苧麻)という種類の麻がチクチクしやすい
  • 柔軟剤を入れて繰り返し洗濯をすることで改善される
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目次

麻とは

麻は、天然素材として古の昔から人類に利用されてきた繊維です。

麻はメソポタミア文明にすでに使われていたといわれています。

麻は植物の茎から採れる繊維であり、その優れた吸湿性、通気性、耐久性などが特徴で、

特に衣服や家庭用品に広く使われており、さらっとした肌触りから夏の衣料としても人気です。

リネンとラミーの違い

ラミー(苧麻)なにそれ?

麻のチクチクを調べていて「ラミー(苧麻)が原因かも…」と言われても困りますよね。

実は「麻」と呼ばれるものの中には、

リネン(亜麻)、ラミー(苧麻)、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)など約20種類以上もあるんです。

中でも衣類によく使われるのは、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)の2種類です。

リネン(亜麻)とラミー(苧麻)は家庭用品品質表示法ではどちらも「麻」と表記できます。

逆に言ってしまえば、「麻」と表記されている製品は

リネン(亜麻)ラミー(苧麻)のどちらが使われているかわからないということです。

なんだったらアパレル側でも把握できていないこともあるくらいです…

この「麻」はリネンなの?ラミーなの?

さて、ここでは麻の代表的な種であるリネン(亜麻)とラミー(苧麻)の違いを比較していきます。

リネン(亜麻(あま))ラミー(苧麻(ちょま))
原料フラックス(亜麻)の茎の部分苧麻の茎の靭皮(じんぴ)
特徴柔らかい硬い 耐久性が高い リネンより光沢がある
風合いしなやかなシャリ感
用途衣類 ナプキン ベッドシーツ衣類 ロープ インテリア製品
価格高い安い

リネン(亜麻)

  • 原料:フラックス植物(亜麻)から採れる繊維。植物の茎の部分を使う。
  • 特徴:柔らかく、光沢がある。吸湿性と速乾性に優れ、通気性が良い。
  • 用途:衣服、テーブルクロス、ナプキン、ベッドリネンなど。

ラミー(苧麻)

  • 原料:苧麻(ラミー)植物から採れる繊維。茎の靭皮(じんぴ)を使う。
  • 特徴:非常に強く、耐久性が高い。リネンよりも光沢があり、少し硬め。
  • 用途:ロープ、工業用素材、衣服、インテリア製品など。

とりあえず、リネンは柔らかいラミーは硬いということだけ覚えてもらえたら大丈夫です!

ラミー(苧麻)を使う背景

リネン(亜麻)の方が柔らかく肌触りがいいんだから、リネン(亜麻)だけを使えばいいじゃん!

と思いますよね。

ここで少し寄り道して、なぜラミー(苧麻)が使われるかということを掘り下げてみます。

結論からいうと、ラミー(苧麻)は安いからです。

リネン(亜麻)と比べるとラミー(苧麻)は安く製品を作ることができます。

肌触りにこだわる場合はリネン(亜麻)を選びますが、

そうでない場合はコストを抑えるためにラミー(苧麻)を選ぶことが多いんです。

“選ぶ”というより、“特に指定しない”と言った方がいいかもしれません。

リクエストがない場合は、生地屋などのサプライヤーはラミー(苧麻)を提案します。

コストを抑えることで採用してもらいやすいからです。

その際は「麻」ということだけを知らされて、

特にこだわりがない場合はそのまま「麻」として企画や本生産に進んでいき、お客様のもとに向かいます。

まれに、麻特有のしゃりしゃり感が欲しいからあえてラミー(苧麻)を選ぶこともあるので

全てがこういう理由で決まっているわけではありません。

麻の肌触りがチクチクする理由

結論、ラミー(苧麻)を使っている素材はチクチクしやすいです!

  • 繊維の構造が粗い
  • 織り方と仕上げ加工
  • 新品の麻は硬い

理由① 繊維の構造が粗い

麻の繊維は、他の天然素材と比較して太く、表面が粗いです。

特にラミー(苧麻)は、繊維が非常に強いため、肌触りが硬く感じられることが多いです。

この硬い繊維の端が肌に直接触れることで、チクチクとした刺激を感じる原因となります。

理由② 織り方と仕上げ加工

麻の織物の肌触りは、織り方や仕上げ加工によっても大きく影響されます。

一般的に、粗く織られた麻は毛羽として繊維端が表に出てしまうことで、

肌にチクチクする感触を与えやすいです。

ゴワゴワする風合いのものは粗く織られているので、チクチクする可能性が高いので注意してみてください。

また、紡績の段階で撚りが甘いとチクチクする原因になるとも考えられます。

紡績とは、繊維から糸を作る工程。糸を紡ぐこと。

理由③ 新品の麻は硬い

麻は新品の状態では、繊維がまだ硬く、肌触りがチクチクすることがあります。

しかし、使用するにつれて繊維がだんだん柔らかくなり、肌に優しい感触に変わります。

リネン(亜麻)は、洗濯を繰り返すことで柔らかさが増しますが、

ラミー(苧麻)はその強さから柔らかくなるまでに時間がかかることがあるんです。

麻の肌触りを改善する方法

さて、ここからは麻のチクチクを改善する方法を紹介します。

最も簡単な方法の一つは、柔軟剤を使用することです。

  • 洗濯と柔軟剤の使用
  • アイロンがけ
  • お酢の使用(※上級者向け)

洗濯と柔軟剤の使用

以下の手順で麻製品を洗うと、繊維が柔らかくなり、チクチク感が軽減されます。

STEP
ぬるま湯と中性洗剤で洗う

ぬるま湯を使うことで繊維をしなやかに柔らかくする効果が高まります。

麻は丈夫な繊維なので、洗濯機で洗っても問題ないですが、

最初は手洗いで優しく洗ってあげることがおすすめです。

STEP
柔軟剤を使用する

柔軟剤を使用すると、繊維どうしの摩擦が減って柔らかくなり、肌触りが良くなります。

特にラミーの場合、柔軟剤の効果が顕著です。

※柔軟剤は2回目のすすぎの時に入れてください。

STEP
脱水は控えめに

強い脱水は繊維を傷める原因となるため、控えめに脱水しましょう。

タオルドライだけでもいいです。

程よく残った水分の重みでシワが伸びる効果も期待できます。

※繊維を傷めるとは、糸が切れて毛羽だった状態になることで

糸端が肌に触れることでチクチクが増してしまう原因になります。

これを繰り返すことでだんだんチクチクが軽減されていきます。

ぜひ、試してみてくださいね!

アイロンがけ

アイロンがけも効果的な方法です。

アイロンの熱と圧力により繊維が整い、表面が滑らかになります。

中温から高温のアイロンを使用し、スチーム機能を活用すると良いでしょう。

特にリネンはアイロンがけにより大きな効果が期待できます。

スチームだけでも繊維の流れが整うので試してみてください。

\\\筆者オススメのスチームアイロン///

お酢の使用(※上級者向け)

これは難易度が高いですが、柔軟剤が嫌いという人には自然な方法として、お酢を使った洗濯も効果的です。

洗濯時に少量のお酢を加えることで、繊維が柔らかくなります。

また、軽い漂白効果もあり、白い麻製品をより明るく保つことができます。

麻の製品選びのポイント

ポイント① リネンとラミーの使い分け

使用目的に応じてリネンとラミーを使い分けることも重要です。

衣服や寝具など、直接肌に触れるものには柔らかいリネン(亜麻)を選びましょう!

リネン(亜麻)であれば不快なチクチクはほぼ無い、またはすぐに改善されます。

リネンかラミーどちらが使われているかわからない場合は、

お店に問い合わせたりスタッフさんに聞いてみるのがいいでしょう。

ポイント② ブレンド素材を選ぶ

麻100%の製品はチクチクしやすいですが、

綿やレーヨンなど他の柔らかい素材とブレンドされた麻製品は、肌触りが良いことが多いです。

特に敏感肌の方には、綿とのブレンド素材の麻製品をおすすめします。

ポイント③ 柔らかい麻製品の選び方

麻の肌触りを重視する場合、最初から柔らかい加工が施された麻製品を選ぶことが重要です。

製品のラベルや説明をよく確認し、「プレウォッシュ加工」や「ソフトタッチ」などの表記があるものを選びましょう。

ポイント④ 試着して確認

確実な方法としては、実物に触れてみるということです。

試着してみることで肌触りに不快感ないか確認することができます。

今はネットで買う人が多いので、返品・交換ポリシーを確認し、万が一肌に合わない場合に対応できるようにしておくのがおすすめです。

麻の長期的なケアと保管方法

定期的な洗濯とメンテナンス

麻製品は定期的に洗濯し、清潔に保つことが大切です。

前述のように、柔軟剤やお酢を使用して洗濯することで、長期間にわたって柔らかい肌触りを維持できます。

特にリネン製品は、頻繁に洗うことで繊維が柔らかくなり、より快適になります。

適切な保管方法

麻製品を保管する際は、湿気の少ない場所に保管することが重要です。

湿気が多いとカビや劣化の原因となります。

風通しの良い場所に吊るして保管するか、乾燥剤を使用することをおすすめします。

また、ラミー製品は特に湿気に弱いため、保管時に注意が必要です。

季節ごとの点検

季節の変わり目には、麻製品の状態を点検し、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。

特に長期間使用しなかった場合は、再度洗濯やアイロンがけを行うと、繊維が整い、快適に使用できます。

また、ラミー製品は硬さが戻ることがあるため、再度柔らかくするためのケアが必要です。

特別なケア方法

麻製品は、特別なケアを施すことでより長持ちし、快適な使用感を保つことができます。

例えば、使用後に軽くブラッシングすることで、繊維の表面を整え、毛羽立ちを防ぐことができます。

また、リネンは天然オイルで軽く拭くと、繊維が保護され、柔らかさが持続します。

まとめ

麻はその優れた特性から、夏の衣料や家庭用品として非常に人気のある素材です。

しかし、その繊維の特性から、肌触りにチクチク感を感じることも少なくありません。

特にリネンとラミーの違いを理解し、それぞれの特性に応じたケアや製品選びを行うことが重要です。

適切な洗濯方法やケア、製品選びのポイントを押さえることで、このチクチク感を軽減し、快適に麻製品を使用することができます。

日常のちょっとした工夫で、麻の持つ魅力を最大限生かすことができるので試してみてくださいね!

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